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前置胎盤は出血が危険な兆候

帝王切開の既往がある場合は癒着胎盤にも注意を

前置胎盤の診断を受けたら、安静が第一です

news50-p6.jpg 前置胎盤とは、胎盤が正常より低い位置にあるため、誘因なく突然出血し母児ともに危険な状態になる疾患です。診断には超音波やMRI検査が有用です。前置胎盤と診断されたら、出血を防止するために妊娠中は無理をせず安静を心がけます。そして、不測の出血に対応できるように、高次医療機関(高度な治療が出来る医療機関)をかかりつけ医の紹介の上で受診し、適切な時期に帝王切開を受ける必要があります。また、以前に帝王切開術をしている場合には、その部分が癒着胎盤となって分娩時に大量出血を起こすことがあり、大変危険なので注意が必要です。当院では、癒着胎盤が疑われる場合には、自己血を貯血し、大量出血に備えて術前に、総腸骨動脈にバルーンカテーテルを挿入して、止血を図りながら手術を行っています。

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産婦人科(第三)部長・
総合周産期母子医療センター副センター長
加藤 紀子

総合周産期母子医療センターとして高度な医療を提供

 当院は、平成21年4月より愛知県で2番目となる総合周産期母子医療センターに指定されました。「総合周産期母子医療センター」とは周産期(妊娠満22週から生後満7日未満まで)にある母体または児におけるリスクの高い妊娠に対する医療、および高度な新生児医療を行う医療施設です。県内に3カ所あり、診療所や病院の先生からの紹介や救急でハイリスクな妊婦さんや未熟児の搬送を受け入れています。
 開設にあたり、産婦人科病床およびNICU(新生児集中治療室)病床の増床、産婦人科当直2人体制、救急部との連携強化等を図り、母体搬送例は約1.7倍に増加しました。特に母体救命に関わる症例は、全例受け入れを原則としています。

地域の産婦人科の先生方と連携して

 妊娠は、通常の経過中に母体や胎児が危険となる可能性があり、その場合、適切な時期に高度な管理ができる医療機関をかかりつけ医に紹介してもらうことで、より安全な分娩に臨むことができます。
 疾患により、突然発症し緊急で治療にあたらなければ生命に関わる症例と、出産に向けて危険が大きいため、計画的な管理が必要になる症例があります。当院では、いずれの場合にも患者さんの紹介や搬送を受け入れることが可能なように、限られた病床数を有効に利用すべく、日夜努力しています。また、治療で軽快した患者さんには、元のかかりつけ医を受診していただき、地域の先生方と役割分担をしながら、患者さんが安全に分娩できるよう努めています。

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